短期入所施設のスタッフ
(画像=はたらくBASE)

ショートステイとも呼ばれる短期入所。一緒に住む家族が病気などになったときに活躍する短期入所の開業を検討している方に、医療型と福祉型の違いや、福祉型に3パターンある併設型、空床型、単独型の人員、各タイプの運営上の課題をデータでお届けします。

目次

  1. 1.短期入所とは?
    1. 福祉型と医療型の違い
  2. 2.福祉型短期入所について
    1. 利用できる期間と年齢
    2. サービス内容
    3. 短期入所を実施できる施設
  3. 3.福祉型短期入所の事業形態について
    1. 単独型
    2. 併設型
    3. 空床型
  4. 4.データでみる福祉型短期入所の課題
  5. 5.おわりに

1.短期入所とは?

自宅で生活されている障害者などを介護している方が、疾病やその他の理由により一時的に支援が出来なくなってしまった際、障害者支援施設、児童福祉施設、その他の施設にて短期間入所し、入浴や排せつ、食事などの介護、その他の必要な支援を受けられるサービスです。

また、短期入所は介護者にとってのレスパイトサービスとしての役割も担っています。

レスパイトサービスとは、乳幼児や障害児・者、高齢者などを在宅でケアしている家族を癒やすため、一時的にケアを代替し、リフレッシュを図ってもらう家族支援サービスです。介護者に以下の理由がある際に利用できます。

  • 家族(介護者)の心身の状況や病状が悪い場合
  • 家族(介護者)の疾病、冠婚葬祭、出張
  • 家族(介護者)の身体的・精神的負担の軽減 など

福祉型と医療型の違い

短期入所には福祉型と医療型の2種類あります。

  1. 福祉型短期入所
    比較的状態が安定し、医療的管理を必要としない方が利用するショートステイです。

  2. 医療型短期入所
    医療的管理が必要な方が利用するショートステイです。

2.福祉型短期入所について

この記事では、福祉型短期入所にスポットを当てて解説します。

●福祉型短期入所の対象者 まずは福祉型短期入所の対象者について解説します。対象者は以下の2点のどちらかに該当する方です。

  1. 障害支援区分が区分1以上である障害者
  2. 障害児に必要とされる支援の度合に応じて厚生労働大臣が定める区分における区分1以上に該当する障害児
  • 障害支援区分3とは
    食事、排せつ、入浴及び移動のうち3以上の日常生活動作について全介助を必要とする程度、著しい行動障害及び精神症状において、週5日以上の支援や配慮が必要な程度、またはこれらに準ずる程度。

  • 障害支援区分2とは
    食事、排せつ、入浴及び移動のうち3以上の日常生活動作について全介助若しくは一部介助を必要とする程度、行動障害及び精神症状において、週に1回以上の支援や配慮等が必要な程度、またはこれらに準ずる程度。

  • 障害支援区分1とは
    区分3及び区分2に該当しない程度であり、かつ、食事、排せつ、入浴及び移動のうち1つ以上の日常生活動作について全介助、または一部介助を必要とする程度。

利用できる期間と年齢

短期入所のサービスは1年ごとの更新が必要ですが、原則として64歳まで利用できます。

65歳以降は障害福祉サービスから介護保険制度の利用が基本となります。介護保険制度にも短期入所のサービスがあるので、介護保険制度の短期入所サービスを利用することになります。

サービス内容

福祉型短期入所におけるサービス内容は以下の通りです。

施設に短期間の入所をさせ、入浴、排せつ及び食事の介護を行う。その他利用者に応じた必要な支援

短期入所を実施できる施設

入浴、排せつ及び食事の介護その他の必要な支援の供与を適切に行うことができる施設

3.福祉型短期入所の事業形態について

福祉型短期入所の開設形態には、単独型・併設型・空床型の3種類があります。

単独型

設置した施設で、入所・入院する他の事業を運営していない場合

併設型

設置した施設に入所・入院する他の事業を運営しており、同一の建物内で一体的に運営するもの

空床型

設置した施設に入所・入院する他の事業を運営しており、同一の建物内で一体的に運営するもので、利用者に利用されていない居室を用いる場合(居室は日・時期によって変動し得る)

4.データでみる福祉型短期入所の課題

この章では、福祉型短期入所の課題について、「平成24年度障害者総合福祉推進事業報告書」を基に解説していきます。 平成24年度障害者総合福祉推進事業報告書では、全国のショートステイ事業所2,635件へのアンケートが分析されています。

「利用相談があったがサービスの利用に至らなかった理由」において以下3点が上位回答でした。

  1. 61.3%:定員がいっぱいで希望の日に入れられない
  2. 50.2%:利用者の都合により利用しなかった
  3. 40.1%:利用者の心身の状況から対応できない

このデータから、まだまだ福祉型短期入所の数は足りておらず、対応できる障害者の幅も狭いことがわかります。

次に、事業形態別における「利用相談があったがサービスの利用に至らなかった理由」を分析し、事業形態ごとの課題について解説していきます。

「利用希望日まで時間がなく体制が整わないため対応できない」
単独型:26.3%
併設型:15.7%
空床型:15.3%

単独型では、その他の事業形態に比べ10%以上の差があります。単独型では急な利用の要請が入りやすい、もしくは体制の幅が狭いという可能性があります。

「定員がいっぱいで希望の日に入れられない」
単独型:54.9%
併設型:63.2%
空床型:60.3%

こちらのデータから、単独型はその他の事業形態に比べ定員数に余裕があるとわかります。

「利用者の心身の状況から対応できない」
単独型:32.2%
併設型:42.1%
空床型:40.0%

空床型、併設型では単独型に比べ8%~10%程数値が高くなっています。 障害の重い利用者が多い、もしくは受け入れられる障害者の幅が狭い可能性が見えてきます。

5.おわりに

この記事では、福祉型短期入所に焦点を当てて解説しました。

障害者だけでなく、介護者のレスパイトサービスとしての役割を果たす短期入所は今後も必要不可欠なサービスです。 福祉型短期入所を検討している方は、この記事をぜひご参考ください。