居宅介護支援とは
(画像=はたらくBASE)

高齢化が進み、「介護」についての話題がよく上がりますが、最も多い介護事業所のサービス種類について知っていますか?

答えは、「居宅介護」です。今回は、介護業界で独立・起業を検討している方々に向けて、居宅介護のサービス内容から事業の始め方まで徹底解説します。

目次

  1. 1.居宅介護の具体的な提供内容
    1. 居宅介護の具体的な仕事内容
  2. 2.サービスの提供者について
  3. 3.利用者の自己負担金が無料
  4. 4.居宅介護支援事務所への参入方法と流れ
    1. 居宅介護支援事務所とは
    2. 参入するメリット・デメリット
    3. 立ち上げに必要なこと
  5. 5.終わりに

1.居宅介護の具体的な提供内容

居宅介護とは「介護支援専門員であるケアマネージャーが、介護を必要としている人に対して、介護保険サービスを適切に受けられるよう、各種介護サービスに関する手続きを代行をしてくれるサービス」のこと。

居宅介護の具体的な仕事内容

ケアマネージャーが行うサービス内容は主に3つです。

  1. ケアプランの作成
  2. 各種手続きの申請代行
  3. 利用者のマネジメント

具体的な内容についてみていきましょう。

  1. ケアプランの作成

ケアプランは、介護を必要とする人が、介護サービスを利用する際に必ず必要となる書類のことです。 利用者の希望や目標を設定し、どのように介護サービスを利用していくかの「計画書」のような役割をしています。

  1. 各種手続きの申請代行

要介護認定の更新・変更手続きなど、利用者が行う各種手続きを代わりに行います。

  1. 利用者のモデリング

ケアプランの作成後、月1回利用者の元を訪れ、利用者の生活状況や身体状況を確認します。必要に応じてケアプランの見直しを行います。

2.サービスの提供者について

サービスの提供者については以下の表をご覧ください。

要支援1 日常生活はほぼ自分でできるが、一部見守りや介助が必要な人
要支援2 要支援1に加えて、下肢筋力低下により歩行が不安定な人
要介護1 自立歩行が不安定。日常の部分的な介助を必要としている人
要介護2 自立歩行が困難。日常何らかの部分で一部または全介助が必要
要介護3 自立歩行ができない。日常何らかの部分で全面的な介助が必要
要介護4 日常生活全般で全面的な介助が必要で、意思の伝達はできる人
要介護5 日常生活全般で、全面的な介助を必要とし、意思の伝達も困難な人

居宅介護支援の対象は、要介護1〜5の利用者となります。 要介護の手前にあたる要支援1・2の方向けには、「介護予防支援」というサービスがあります。 居宅介護支援と介護予防支援ではサービス内容に違いがあるため、自身の提供したいサービスがどちらに属しているのかを知るためにも、チェックしておきましょう。

3.利用者の自己負担金が無料

居宅介護支援は、介護保険で全額負担されているので利用者は自己負担なしでサービスを利用することができます。他の介護サービスは、利用者の前年度の所得に応じて利用料の1〜3割を自己負担をする必要があります。

つまり、日本の中でも、多くの利用者に必要とされ、重要視されている介護サービスといえます。

4.居宅介護支援事務所への参入方法と流れ

居宅介護支援事務所とは

次に、居宅支援事務所の参入方法とその流れについてご説明していきます。居宅介護支援事務所とは、ケアマネージャーが常駐している事務所のことで、地域の介護サービスを支えています。高齢化社会の進展に伴い、居宅介護支援のニーズは急増しており、居宅介護支援事務所は、日本の介護サービスの中で事業所が最も多いのです。

参入するメリット・デメリット

そんな居宅介護支援事業所を立ち上げるメリット・デメリットについて整理していきます。

メリット

  • 低予算で開業できる
  • 1人でも始められる
  • 働き方や報酬を自由に選択できる

などが挙げられます。 居宅介護支援事務所は、設備投資が不要なため、低予算で始めることができます。 個人で独立する場合は、働く時間や受ける仕事を選ぶことができ、受け取る報酬額を自分で決められるなど大きなメリットがあります。

デメリット

  • 責任が大きくなる
  • 業務量が多い
  • 集客が大変

などが挙げられます。

利用者は、要介護認定後、担当ケアマネージャーを選ぶ際に居宅介護支援事務所の情報を元に判断をしています。 特に、質の高い介護サービスを提供している証である「特定事業所加算」は、利用者にも重要視されています。 開業後もサービスの向上を行い、「特定事業所加算」認定を目指すことで安定した集客に繋がります。

立ち上げに必要なこと

事業所を立ち上げる際、以下の必要人数を配置している必要があります。

  1. 常勤の管理者がいる
  2. 常勤の介護支援専門員(ケアマネージャー)が1人以上いる

※1,2はどちらもケアマネージャーの資格が必要です。
※また、これらは兼務できるので、1人での独立が可能です。

ケアマネージャーは国家資格です。 そのため、介護支援専門員実務研修受講試験に合格する必要があるので注意してください。 試験には受験資格があり、一定の実務経験が求められています。

以下、いずれかの業務を通算して5年以上900日以上従事したもの

  1. 該当の国家資格に基づく業務経験
  2. 生活相談員・相談支援員等の業務経験

●事業所の立ち上げ方
ステップ①法人格の取得
ステップ②指定基準
ステップ③指定申請

  1. 法人格の取得

居宅介護支援事務所開業には、法人格が必要です。 法人であれば種類は問われません。

  1. 指定基準

指定基準には、3つの基準があり、全てを満たす必要があります。 居宅介護支援事業は地域によって指定基準が異なるため、事前に確認しなければなりません。

◎法人格がある ◎人員基準 ①常勤の管理者がいる ②常勤の介護支援専門員が1人以上いる ◎設備基準 ①居宅介護支援事業を行うための事務所がある ②事務室及び相談室・会議室となる部屋がある

  1. 指定申請 指定の基準を満たすことができたら、指定申請書類を作成し提出します。 新規で介護保険事業を始める場合、自治体によって指定前研修や申請前の審査が求められる可能性もあります。 開業地域の規則に則り指定申請を進めていきましょう。

5.終わりに

今回は、居宅介護支援のサービス概要と事業の始め方について紹介しましたが、今後、ますます居宅介護支援サービスの必要性は増していくでしょう。 独立・開業を目指しているみなさんの少しでもお役に立てると嬉しいです。