重度障害者包括支援について
(画像=はたらくBASE)

「名前は聞くけど支援内容はよく知らない」そんな人は多いのではないでしょうか。 実際、事業所数は10と少なく、費用額も障害福祉サービス全体の0.01%です。この記事ではサービス概要やⅠ類型、Ⅱ類型、Ⅲ類型の説明などみなさんのハテナを解消します!

目次

  1. 1.重度障害者包括支援とは
    1. 対象者
    2. 利用料
    3. 受給期間
    4. サービス内容
  2. 2.重度障害者包括支援と重度時訪問介護の違い
    1. サービス内容
    2. 対象者
    3. ヘルパーの資格
  3. 3.障害・福祉サービス事業会社の立ち上げまでの流れ
    1. 会社の種類
    2. 相談支援専門員の確保
    3. 提供方法
  4. 4.最後に

1.重度障害者包括支援とは

重度障害者包括支援とは、常に介護が必要な方のなかで、特に介護の必要性が高い方に対して提供される障害福祉サービスです。こちらのサービスは、対象者とサービス内容が他のサービスに比べ複雑になっているので詳しく解説していきます。

対象者

  1. 障害支援区分6であって、意思疎通を図ることに著しい支障があるものであって、以下のいずれかに該当する方。
  2. 重度訪問介護の対象であって、四肢すべてに麻痺等があり、寝たきり状態にある障害者のうち、以下のいずれかに該当する方。

    (Ⅰ類型)人工呼吸による呼吸管理を行っている身体障害者(筋ジストロフィー、ALS等)
    (Ⅱ類型)最重度知的障害者(重症心身障害者等)
    (Ⅲ類型)障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である方。

行動関連項目等の合計点数とは、例えば「本人独自の表現方法を用いた意思表示」が「できる」と0点、「時々、独自の方法」を用いて意思表示できると1点、「常に独自の方法」や「意思表示できない」だと2点、といった具合に点数化して、各項目の点数を足したもののことを言います。

利用料

基本的に1割負担となります。
18歳以上の場合は利用者とその配偶者の所得、18歳未満の場合は児童を監護する保護者の属する世帯(住民基本台帳の世帯)の所得に応じた自己負担の上限月額が決定されます。

ただし、上限金額よりもサービスにかかる費用の1割の金額の方が低い場合には、その金額を払わなければいけません。

受給期間

1年を範囲内で、月を単位として市町村が認める期間(更新可能)

サービス内容

居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、療養介護、生活介護、短期入所、自立訓練(機能訓練/生活訓練/宿泊型)、就労移行支援、就労定着支援、共同生活援助を利用者の必要に応じて、組み合わせます。

※注意点
・この支援は、障害者福祉サービスを包括的に提供するもののため、他の障害福祉サービスとの併用はできません。
・特殊なサービスなので、市町村によっては提供してない事業所もあります。

2.重度障害者包括支援と重度時訪問介護の違い

ここまで、重度障害包括支援について解説しました。

ここからは、福祉サービスのなかでも混同されやすい重度障害者包括支援と重度訪問介護の違いについてご説明します。 大きな違いは、サービス内容、対象者、ヘルパーの資格です。

サービス内容

重度障害者包括支援は、訪問系サービスや通所サービス等を組み合わせるのに対して、重度訪問介護は主に居宅のサービス(入浴、排せつ及び食事等の介護、調理、洗濯及び掃除等の家事、その他の生活全般にわたる援助、外出時における移動中の介護)を提供しています。

対象者

重度障害包括支援の対象者は、障害支援区分6以上であるのに対し、重度訪問介護の対象者は、障害支援区分4以上です。重度訪問介護の対象者は、以下の通りです。

重度訪問介護の対象者
重度の四肢不自由者又は、重度の知的障害者若しくは精神障害により行動上著しい困難を有するものであって、常時介護を要する障害者
→障害支援区分4以上に該当し、次の(Ⅰ)、(Ⅱ)のいずれかに該当する者

(Ⅰ)二肢以上に麻痺等がある者であって、障害支援区分の認定調査項目のうち歩行、移乗、排尿、排便のいずれもが「支援が不要」以外に認定されている方。
(Ⅱ)障害支援区分の認定調査項目のうち行動関連項目等(12項目)の合計点数が10点以上である方。

ヘルパーの資格

重度障害者包括支援の主な人員配置は、サービス提供責任者が相談支援専門員の資格を有する及び、重度障害者包括支援対象者の直接処遇に3年以上従事した方サービス提供者1人以上となっていてヘルパーの資格は問われません。

対して、重度訪問介護の主な人員配置は、サービス提供責任者が常勤ヘルパーのうち1名以上となりヘルパーの資格が問われます。

3.障害・福祉サービス事業会社の立ち上げまでの流れ

次に障害福祉サービス事業、特に重度障害者包括支援事業で事業所を立ち上げるときの注意点を解説します。 法人を立ち上げるための基本項目は以下の通りです。

  • 会社の種類
  • 相談支援専門員の確保
  • 提供方法

この中でも、障害福祉サービス事業会社ならではの注意点を見ていきます。

会社の種類

  • 事業を立ち上げる 介護保険法、障害者総合支援法とその指定基準では、「介護事業、障害福祉事業として事業所指定を受けるためには、法人でなければならない」と記載があります。

社会福祉法人や財団法人は設立のハードルが高いため、一般的に介護・障害者福祉事業開業では、株式会社、合同会社、NPO法人、一般社団法人において立ち上げます。

相談支援専門員の確保

  • 指定相談支援事業所ごとに管理者及び相談支援専門等を配置しなければならない。 相談支援専門員の要件は次の2つを満たしている方が対象となります。

1.実務経験(障害者の保険・医療・福祉・就労・教育の分野における直接支援・相談支援などの業務における実務経験が3~10年)

2.研修の修了 →初年度に「相談支援従事者初任者研修」を修了(31.5時間)及び、5年ごとに「相談支援従事者現任研修」を修了(18時間)

提供方法

  1. 一つの法人で様々なサービスを提供する
  2. 複数の法人と連携してサービスを提供する

4.最後に

今回は、重度障害者包括支援の理解から新規事業立ち上げまでを解説していきました。 現時点では利用者は少ないのですが、重度の障害をお持ちの方が生活を続けていくために必要な支援サービスです。

ぜひ、新規事業所を立ち上げる際の参考にしてみてください。